解析学基礎II (2007年度後期)
授業の内容、演習問題等を書いていく予定です。~
演習問題は次の授業の最初までに提出すると、
零点の答案でない限り、成績に加味されます。
**重要 [#jbbca32c]
-[[中間試験の解答>2007calc-midexam]]
-[[期末試験の解答>http://www.math.kyoto-u.ac.jp/~kaji/lecture/files/2007calc/2007Fall-kaiseki2-Exam-final.pdf]]
**テキストなど [#nf077070]
-教科書: 数見・松本・吉冨・渡辺著「理系新課程 微分積分 基礎から応用まで」(培風館)
-参考: [[山口睦先生のホームページ>http://www.las.osakafu-u.ac.jp/~yamaguti/jugyo/jugyo.html]]
の「微積分学II, 解析学基礎IIのプリント」
**シラバス [#adad4e50]
予定に変更があった場合、随時更新していきます。
&ref(http://www.math.kyoto-u.ac.jp/~kaji/lecture/files/2007calc/2007Fall-kaiseki2.pdf);
11月30日版
**第13回 [#nbca13ea]
***授業でやったこと [#l51d4b70]
-二変数の重積分の演習
--特に変数変換(極座標変換、一次変換)
***演習問題 [#ncd7efed]
-$D=\{(x,y)| 1 \le x^2+y^2 \le 3, y\ge 0 \}$ を極座標を用いて表せ。
-$D=\{(x,y)| 1 \le x^2+y^2 \le 3 \}$ とする。~
$x=\frac{1}{2}(s-t), y=\frac{1}{2}(s+t)$と変数変換し、~
$I=\int\int_D (y^2-x^2)e^{x^2+y^2} \ dx \, dy$を求めよ。
**第12回 [#k1a09617]
***授業でやったこと [#z43fd7a3]
-前回の復習と演習(因みに前回来た人は20名弱でした)
***演習問題 [#pbb9bf65]
-前回の分も受け付けます
-$D=\{(x,y)| 0\le x \le 2, x\le y \le 3x-x^2 \}$ とするとき、
$\int\int_D (x+xy) \ dx\, dy$を求めよ
-$D=\{(x,y)| x^2+y^2 \le 1 \}$ とする。
一変数の$\mathcal{C}^1$級関数$f$が$f(0)=0, f(1)=1$を満たすとする。
$\int\int_D f'(x^2+y^2) \ dx\, dy$を求めよ
-$D=\{(x,y)| x^2+y^2 \le x \}$ を極座標を用いて表せ。
**第11回 [#s3e2dc81]
***授業でやったこと [#j256e1f2]
-縦線集合
--縦線集合上の二重積分は累次積分で計算できる
--「切り方」を変えて(縦線集合の表現を変える)累次積分の順序を入れ替える
-変数変換
--$(s,t)$平面から$(x,y)$平面への$\mathcal{C}^1$級の一対一写像で、積分の変数変換をする
--(効能1)被積分関数を簡単にする(一変数のときと同じ)
--(効能2)積分領域を簡単にする
--代表的な例:極座標変換
***演習問題 [#kde58f0c]
-$D$を、$y=x, \quad y=x^2$ で囲まれた領域とする。
$D$を$x$について、$y$についての2通りの縦線集合として表し、
それぞれについて累次積分することで、
$\int\int_D xy \ dx \, dy$を求めよ。
-$D=\{(x,y)| x^2+y^2-2x \le 0 \}$ とするとき、
$\int\int_D \sqrt{4-x^2-y^2} \ dx \, dy$を求めよ。
**第10回 [#yf0b2d5f]
***授業でやったこと [#s363f8ac]
-試験解説
--極限・極値についての復習(特に、極値が存在する場合の証明(と求め方)を良く復習しておいてください)
--テイラーの定理の復習(その意味と、原点以外での近似について良く復習しておいてください)
-二重積分
--意味とイメージ
--基本的な性質
--累次積分による計算(長方形の積分領域について)
**第9回 [#x1934d46]
***中間試験 [#eb3c845d]
別ページにて、模範解答と講評(準備中)
**第8回 [#geecc182]
***授業でやったこと [#sce4d92a]
-極値の定義と意味の復習
-2変数の$\mathcal{C}^2$関数$f$の極値を、ヘッシアンを使って求める
--$f_x(a,b)=f_y(a,b)=0$となる点(停留点)$(a,b)$を全て求める
--停留点のヘッシアン$H_f(a,b)=f_{xx}(a,b)f_{yy}(a,b)-\left(f_{xy}(a,b)\right)^2$
を求める
--$H_f(a,b)>0$かつ$f_{xx}(a,b)<0$ならば、$f$は$(a,b)$で(狭義の)極大値$f(a,b)$をとる
--$H_f(a,b)>0$かつ$f_{xx}(a,b)>0$ならば、$f$は$(a,b)$で(狭義の)極小値$f(a,b)$をとる
--$H_f(a,b)<0$ならば、$(a,b)$は$f$の極値ではない
--($H_f(a,b)=0$ならば、$(a,b)$は$f$の極値かどうかこの方法では判定できない)
***演習問題 [#s844ca5e]
(1)$f(x,y)=x^3+y^3-3xy$の
--極値を全て求めよ
--$(0,0)$での2次近似を求めよ
(2)$g(x,y)=x\sin{x}-2\cos(x^2+y)$について、
--$(0,0)$は極値かどうか判定せよ。また極大値か極小値か。
--$(0,0)$での2次近似を求めよ
**第7回 [#oa1146bb]
***授業でやったこと [#z2bd2e37]
-テイラーの定理
--$f:\mathbb{R}^2\to \mathbb{R}:\mathcal{C}^n$級関数とすると、点$(a,b)$での$n$次近似は次で与えられる:
$f(a+h,b+k)=f(a,b)+\frac{1}{1!}(h\frac{\delta}{\delta x}+k\frac{\delta}{\delta y})f(a,b)+\frac{1}{2!}(h\frac{\delta}{\delta x}+k\frac{\delta}{\delta y})^2f(a,b)+\cdots+\frac{1}{n!}(h\frac{\delta}{\delta x}+k\frac{\delta}{\delta y})^nf(a,b)+o(\sqrt{x^2+y^2}^n)$
--右辺は$h$と$k$の$n$次多項式($f$の偏導関数が出てくるが、全て$(a,b)$での値を
とっていることに注意。) $h,k$は決められた点$(a,b)$からの微少な増分と思ってよい。
--意味:ややこしい関数が与えられたとき、与えられた点$(a,b)$での値を計算できたとしても、その近くで関数がどうなっているか分からない。それを一次関数(行列)で近似するのが微分であり、それを一般化して多項式で近似するものがテイラーの定理。
-極値
--多変数関数の、狭義(広義)の極大値・極小値の定義とイメージ
***演習問題 [#zfb0a0e6]
(1)テイラーの定理を用いて、$f(x,y)=\sin{x}\cos{y}$の
原点$(0,0)$における
4次近似(テイラー展開)を求めよ。
**第6回 [#b06b221d]
***授業でやったこと [#q18d4dea]
-ヤコビ行列
--$f:\mathbb{R}^n \to \mathbb{R}^m$ に対して、$(i,j)$-成分を $\frac{\delta f_i}{\delta x_j}$ とする、$(m \times n)$-行列を$f$のヤコビ行列という。
--$\mathcal{C}^1$級関数を行列で近似 <=> ヤコビ行列
--$n=m$のとき、ヤコビ行列の行列式をヤコビアンという
---$f$の微小範囲に対する拡大率を表す
-合成関数の微分
-- $g$ のヤコビ行列を $A$, $f$ のヤコビ行列を $B$ とするとき、合成関数 $g \cdot f$ のヤコビ行列は行列の積 $AB$ となる。
-- 次の各場合に具体的に計算
---(典型例:一変数)$f:\mathbb{R}^1 \to \mathbb{R}^1, g:\mathbb{R}^1 \to \mathbb{R}^1$
---(典型例:パラメーター表示)$f:\mathbb{R}^1 \to \mathbb{R}^2, g:\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^1$
---(典型例:極座標表示)$f:\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^2, g:\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^1$
***演習問題 [#d8f51f33]
(1)$(x,y)=(r \sin{\theta}, r \cos{\theta}), g(x,y)=x^2+3xy$
とするとき、
$\frac{\delta g}{\delta \theta}(r,\theta)$を求めよ。
(2)$f(r,\theta)=(r \sin{\theta}, r \cos{\theta})$とするとき、
$f$のヤコビアンを求めよ。
(3)$\mathcal{C}^2$級関数 $h:\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^1$に対して、
$z=h(x,y), (x,y)=(r \cos{\theta}, r \sin{\theta})$
とおくとき、$\frac{\delta^2 z}{(\delta r)^2}(r,\theta)$
を、$z_{xx}, z_{xy}, z_{yy}$を用いて表せ。
**第5回 [#ae05b2e4]
***休講 [#jdcfd2a9]
**第4回 [#d716e72a]
***授業でやったこと [#kf307f2d]
-高階偏微分(高階偏導関数)
--多変数関数を線形写像(行列)=1次関数で近似 <=> (全)微分
--より一般に、n次関数(他変数多項式)で近似 <=> 高階偏微分
-$\mathcal{C}^n$級関数の定義。
--n階偏導関数が存在し、それらがすべて連続なとき、$\mathcal{C}^n$級という。
--*重要* $f$ が $\mathcal{C}^1$級ならば全微分可能で、$f$を近似する線形写像はヤコビ行列で表される。
--$f$ が $\mathcal{C}^n$級なら、n階までの偏導関数は偏微分する順序によらない
---*重要* 特に、$\mathcal{C}^2$級 => $f_{xy}=f_{yx}$
-ヤコビ行列
--$f:\mathbb{R}^n \to \mathbb{R}^m$ にたいして、$(i,j)$-成分を $\frac{\delta f_i}{\delta x_j}$ とする、$(m \times n)$-行列を$f$のヤコビ行列という。
--1変数のときの微分係数の拡張
-合成関数の微分
-- $f$ のヤコビ行列を $A$, $g$ のヤコビ行列を $B$ とするとき、合成関数 $f \cdot g$ のヤコビ行列は行列の積 $AB$ となる。
--- (線形代数を思い出すと、線形写像の合成は行列の積に対応していた)
-- 一変数のときは合成関数の微分係数は、それぞれの微分係数の積であったが、それと見かけは全く同じ。
***演習問題 [#te1dffc5]
(1)$f(x,y)=x^y$ の2階までの偏導関数をすべて求めよ。
(2)2変数関数 $f(x,y)$ が、$f_{xx}+f_{yy}\equiv 0$ (恒等的に0) のとき、$f$を調和関数と呼ぶ。~
$f(x,y)=\log(x^2+y^2)$ が調和関数であることを示せ。
(3)$f=(r,\theta):\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^2$ を、~
$ r(x,y)= \sqrt{x^2+y^2}$, $\theta(x,y)=\tan^{-1}{\frac{y}{x}}$~
で定めるとき、$f$ のヤコビ行列と、ヤコビアンを求めよ。
(4) *難* ヤコビ行列は写像の近似である。~
また授業で少し説明したが、
行列式とは線形写像の「拡大率」を表すものであるので、ヤコビアンは
写像の拡大率を表していると思える。~
問題(3)を極座標に変換する式と考えたとき、
非常に小さな面積に対する拡大率として (3)の答えを直感的に説明せよ。
**第3回 [#m3cba674]
***授業でやったこと [#k8053a87]
-最大値の原理(前回のやり残し)
-偏微分の定義
-全微分の定義
--全微分可能性の判定法
--偏微分との関連
--偏微分可能で偏導関数が連続ならば、全微分可能
***演習問題 [#q6c1e891]
(1) i) 下の2変数関数の偏導関数$(f_x, f_y), (g_x, g_y)$を求めよ。~
-$f(x,y)=\log(x^2-2xy+3y^2) $
-$g(x,y)=e^{x-2y} \cos(x^2+4xy)$~
ii) 上の関数の、原点$(0,0)$での全微分可能性をそれぞれ調べよ。
(2) 2変数関数 $f$ と、長さ1のベクトル$(\xi, \eta)$, $|(\xi,\eta)|=1$
に対して、点$(a,b)$での$f$の$(\xi,\eta)$-方向の微分を、~
$ \lim_{t\to 0} \frac{f(a+t\xi,b+t\eta)-f(a,b)}{t}$~
で定める。
-i)
$f(x,y)=\left\{ \begin{array}{cc} \frac{xy^2}{x^2+y^2} & (x,y)\neq (0,0) \\ 0 & (x,y)= (0,0) \end{array} \right. $~
の原点$(0,0)$での$(\xi,\eta)$-方向の微分を求めよ。
-ii) $f$が全微分可能なら、点$(a,b)$での$(\xi,\eta)$-方向の微分は~
$ f_x(a,b)\xi + f_y(a,b)\eta $~
となることを示せ。
**第2回 [#gd3aa1fa]
***授業でやったこと [#abf35df7]
-極限の定義
--定義が難しいこと、なぜ複雑な定義が必要なのか
--実際の計算はそれほど気を使う必要は無い
---挟み撃ちの原理 or 極座標表示
-連続性の定義
--極限と実際の関数の値が一致する事
--極限が求められればわかる
***シラバスに書いてあるが、やり残した事 [#qf53f0d0]
-最大値の原理
***演習問題 [#d4734a08]
(1) 下の2変数関数の $(x,y)\to (0,0)$での極限を調べよ。~
-$f(x,y)=\frac{|xy|}{xy} $
-$g(x,y)=x\cdot \sin(\frac{1}{y})$
-(授業の最後に出したもの) $h(x,y)=\frac{xy}{\sqrt{x^2+y^2}$
(2) 1変数の連続関数 $ \phi(x)$ に対し、2変数関数を $f(x,y)=\phi(x)$ と
定義するとき、$f$が2変数関数として連続であることを示せ。
(3) 2変数連続関数 $f(x,y)=x+y$ 有界閉領域
$D= \{ (x,y) \in \mathbb{R}^2 \| x^2+y^2=1 \}$ での最大値・最小値を求めよ。
(4)*難* 1変数連続関数 $f$ が、
$ f(x+y) = f(x)+f(y) $
を満たすとき、$f(x)$はどのような関数であるか。
**第1回(10/5) [#r7d71630]
***授業でやったこと [#p66b4c11]
シラバス通り
***演習問題 [#m03b1cc3]
(1)集合$X:=\{x\in \mathbb{R} \| \forall \epsilon>0, \exists y\in \mathbb{R}, y\neq x, y-x<\epsilon \}$ と定義する。$X$はどんな集合か。
(2)$\mathbb{R}^3$の中で、法線方向ベクトル$h=(a,b,c)$で点$p=(x_0,y_0,z_0)$を通る平面の式を、行列とベクトルを用いて書け。
(3)$\mathbb{R}^3$の中で、開集合かつ閉集合である様な部分集合は$\mathbb{R}^3$自身と空集合$\phi$以外にどのようなものがあるか、直感的にで良いので考えてみよ。
**演習問題の解答 [#v5adf800]
出題の次の週を目安に解答を載せます。多少難しいものに関しては当分解答を載せませんので、
ゆっくり挑戦してみてください。
**第13回 [#nbca13ea]
-$D=\{(x,y)| 1 \le x^2+y^2 \le 3, y\ge 0 \}$ を極座標を用いて表せ。
$\{(r,\theta)| 1 \le r \le \sqrt{3},\ 0\le \theta \le \pi \}$
-$D=\{(x,y)| 1 \le x^2+y^2 \le 3 \}$ とする。~
$x=\frac{1}{2}(s-t), y=\frac{1}{2}(s+t)$と変数変換し、~
$I=\int\int_D (y^2-x^2)e^{x^2+y^2} \ dx \, dy$を求めよ。
与えられた変数変換で、$E=\{(s,t)|0\le s \le 1, 0\le t\le s \}$は、
$D$に移る。
この変換のヤコビアン$|J(s,t)|=\frac{1}{2}$である。
$I= \int\int_E st e^{1/2(s^2+t^2)} |J(s,t)| \ ds \, dt$
$=\frac{1}{2}\int^1_0 \left\{ \int^s_0 se^{s^2/2}\cdot te^{t^2/2} \ dt \right\} ds$
$=\frac{1}{2}\int^1_0 se^{s^2/2} [ e^{t^2/2}]^{t=s}_{t=0} \ ds$
$=\frac{1}{2}\int^1_0 se^{s^2}-se^{s^2/2} \ ds$
$=\frac{1}{2}[\frac{1}{2}e^{s^2}-e^{s^2/2}]^1_0 = \frac{1}{4}(\sqrt{e}-1)^2$
**第12回 [#b950a980]
-$D=\{(x,y)| 0\le x \le 2, x\le y \le 3x-x^2 \}$ とするとき、
$\int\int_D (x+xy) \ dx\, dy$を求めよ。
$D$は縦線領域なので累次積分をする。
$\int\int_D (x+xy) \ dx\, dy=\int_0^2 \left\{ \int_x^{3x-x^2} (x+xy) \ dy \right\} dx$
$=\int_0^2 [ xy+\frac{1}{2}xy^2 ]_{y=x}^{y=3x-x^2} \ dx$
$=\int_0^2 \left\{ (3x^2-x^3+\frac{1}{2}(9x^3-6x^4+x^5))-x^2+\frac{1}{2}x^3 \right\} \ dx$
$=\int_0^2 2x^2 +3x^3-3x^4+\frac{1}{2}x^5 dx$
$=[ \frac{2}{3}x^3+\frac{3}{4}x^4-\frac{3}{5}x^5+\frac{1}{12}x^6]_0^2=\frac{52}{15}$
-$D=\{(x,y)| x^2+y^2 \le 1 \}$ とする。
一変数の$\mathcal{C}^1$級関数$f$が$f(0)=0, f(1)=1$を満たすとする。
$\int\int_D f'(x^2+y^2) \ dx\, dy$を求めよ
A. 極座標変換 $x=r\cos\theta, y=r\sin\theta$により、
領域$E=\{ (r,\theta)| 0 \le r \le 1, 0 \le \theta < 2\pi \}$は、
$D$に一対一に移される。
極座標変換のヤコビアンは$r$なので、
$\int\int_D f'(x^2+y^2) \ dx\, dy=\int\int_E f'(r^2) r \ dr\, d\theta=\int_0^{2\pi} \left\{ \int_0^1 f'(r^2) r \ dr \right\} d\theta=$
(微積分の基本公式)$=\int_0^{2\pi} [ \frac{1}{2} f(r^2)]_{r=0}^{r=1} \ d\theta=2\pi(\frac{1}{2} f(1)- \frac{1}{2}f(0)) = \pi$
-$D=\{(x,y)| x^2+y^2 \le x \}$ を極座標を用いて表せ。
A. $\{ (r,\theta)| 0 \le r \le \cos\theta, -\frac{\pi}{2} \le \theta \le \frac{\pi}{2} \}$
(p.223 例8.6の絵を参照)
**第11回 [#s3e2dc81]
-$D$を、$y=x, \quad y=x^2$ で囲まれた領域とする。
$D$を$x$について、$y$についての2通りの縦線集合として表し、
それぞれについて累次積分することで、
$\int\int_D xy \ dx \, dy$を求めよ。
A1. $D=\{ (x,y)| 0 \le x \le 1, x^2 \le y \le x \}$ という縦線集合だとみなすと、
$\int\int_D xy \ dx \, dy=\int_0^1 \left\{ \int_{x^2}^x xy \ dy \right\} dx$
$=\int_0^1 [ \frac{1}{2}xy^2 ]_{y=x^2}^{y=x} \ dx = \frac{1}{2}\int_0^1 (x^3-x^5) \ dx$
$=\frac{1}{2}[ \frac{1}{4} x^4 -\frac{1}{6} x^6 ]_0^1= \frac{1}{24}$
A2.
$D=\{ (x,y)| 0 \le y \le 1, y \le x \le \sqrt{y} \}$ という縦線集合だとみなすと、
$\int\int_D xy \ dx \, dy=\int_0^1 \left\{ \int_{y}^{\sqrt{y}} xy \ dx \right\} dy$
$=\int_0^1 [ \frac{1}{2}x^2y ]_{x=y}^{x=\sqrt{y}} \ dy = \frac{1}{2}\int_0^1 (y^2-y^3) \ dy$
$=\frac{1}{2}[ \frac{1}{3} y^3 -\frac{1}{4} y^4 ]_0^1= \frac{1}{24}$
-$D=\{(x,y)| x^2+y^2-2x \le 0 \}$ とするとき、
$\int\int_D \sqrt{4-x^2-y^2} \ dx \, dy$を求めよ。
A. 極座標変換 $x=r\cos\theta, y=r\sin\theta$により、
領域$E=\{ (r,\theta)| 0 \le r \le 2\cos\theta, -\frac{\pi}{2} \le \theta \le \frac{\pi}{2} \}$は、
$D$に一対一に移される。
極座標変換のヤコビアンは$r$なので、
$\int\int_D \sqrt{4-x^2-y^2} \ dx \, dy = \int\int_E \sqrt{4-r^2} \ r \ d\theta \, dr$
$= \int^{\frac{\pi}{2}}_{-\frac{\pi}{2}} \left\{ \int^{2\cos\theta}_{0} \sqrt{4-r^2} \ r \ dr \right\} d\theta$
$= \int^{\frac{\pi}{2}}_{-\frac{\pi}{2}} [ -\frac{2}{3}(4-r^2)^{3/2} ]_{r=0}^{r=2\cos\theta} \ d\theta$
$=\int^{\frac{\pi}{2}}_{-\frac{\pi}{2}} \left\{ -\frac{8}{3}(1-\cos^2\theta)^{3/2}+\frac{8}{3} \right\} d\theta$
$=\frac{8}{3}\pi-\int^{\frac{\pi}{2}}_{-\frac{\pi}{2}} \frac{8}{3}|\sin^3\theta| \ d\theta$
$= \frac{8}{3}\pi-2\int^{\frac{\pi}{2}}_{0} \frac{8}{3}\sin^3\theta \ d\theta=\frac{8}{9}(3\pi-4)$
(最後の$\sin^3\theta$の積分は、p.98 公式4.12を覚えていればすぐできるが、倍角(半角)公式を用いても求まる)
**第8回 [#dcb65beb]
***(1)$f(x,y)=x^3+y^3-3xy$の [#r302279d]
-(i)極値を全て求めよ
-(ii)$(0,0)$での2次近似を求めよ
A. (i)
-まず停留点を求めて、極値の候補を絞る。
連立方程式、
$\left\{ \begin{align*} f_x(x,y) &=3x^2-3y &=0 \\ f_y(x,y) &=3y^2-3x &=0 \end{align*} \right.$
を解くと、停留点は$(0,0),(1,1)$
-次に停留点でのヘッシアンの値を求める
$f_{xx}(x,y)=6x, f_{yy}(x,y)=6y, f_{xy}(x,y)=-3$
より、
$(0,0)$では、$H_f(0,0)=-9<0$なので極値を取らない
$(1,1)$では、$H_f(1,1)=27>0$なので極値を取るが、さらに
-極大か極小かを判定すると、
$f_{xx}(1,1)=6>0$であるので、$(1,1)$で極小値をとる。
-よって答えは、
$f$は点$(1,1)$で極小値$f(1,1)=-1$をとる。
(ii)
多項式を多項式で近似すると、明らかに元の関数になるので、
$f$の2次近似は、$f$の3次以上の項を無視した、
$-3xy$
となる。
***(2)$g(x,y)=x\sin{x}-2\cos(x^2+y)$について、 [#q28ad416]
-(i)$(0,0)$は極値かどうか判定せよ。また極大値か極小値か。
-(ii)$(0,0)$での2次近似を求めよ
まず、2次までの偏導関数を求めよう。
$g_x(x,y)=\sin{x}+x\cos{x}-4x\sin{(x^2+y)}$
$g_y(x,y)=2\sin(x^2+y)$
$g_{xx}(x,y)=2\cos{x}-x\sin{x}+4\sin(x^2+y)+8x\cos(x^2+y)$
$g_{xy}(x,y)=4x\cos(x^2+y)$
$g_{yy}(x,y)=2\cos(x^2+y)$
(i)
上の計算より、$g_x(0,0)=g_y(0,0)=0$であるから、$(0,0)$は停留点。
さらに、$H_g(0,0)=4>0$であるから、$g$は$(0,0)$で極値を取り、
$g_{xx}(0,0)=2>0$であるから、
$g$は$(0,0)$で極小値$g(0,0)=-2$をとる。
(ii)
$g(x,y)\simeq g(0,0)+xg_x(0,0)+yg_y(0,0)+\frac{1}{2}x^2g_{xx}(0,0)+\frac{1}{2}y^2g_{yy}(0,0)+xyg_{xy}(0,0)=-2+x^2+y^2$
**第7回 [#mb878837]
***(1)テイラーの定理を用いて、$f(x,y)=\sin{x}\cos{y}$の原点$(0,0)$における4次近似(テイラー展開)を求めよ。 [#b8c387dd]
A. そのままテイラーの定理を用いても良いが、
1変数関数の合成関数となっている多変数関数については、その分解を使うほうが簡単になる。
$\cos{y}= 1-\frac{1}{2!}y^2+\frac{1}{4!}y^4+o(y^4)$
$\sin{x}= x-\frac{1}{3!}x^3+o(x^4)$
$\sin{x}\cos{y}=(x-\frac{1}{3!}x^3+o(x^4))(1-\frac{1}{2!}y^2+\frac{1}{4!}y^4+o(y^4))=x-\frac{1}{3!}x^3-\frac{1}{2}xy^2+o(\sqrt{x^2+y^2}^4)$
**第6回 [#q0d068cb]
***(1)$(x,y)=(r \sin{\theta}, r \cos{\theta}), g(x,y)=x^2+3xy$とするとき、$\frac{\delta g}{\delta \theta}(r,\theta)$を求めよ。 [#s1ef7dbe]
A.
合成関数の微分法、
$\frac{\delta g}{\delta \theta}(r,\theta)=g_x(x,y) \frac{\delta x}{\delta \theta}(r,\theta)+g_y(x,y) \frac{\delta y}{\delta \theta}(r,\theta)$
を使う。
特に今、
-$g_x(x,y)=2x+3y$
-$g_y(x,y)=3x$
-$\frac{\delta x}{\delta \theta}(r,\theta)=r\cos{\theta}$
-$\frac{\delta y}{\delta \theta}(r,\theta)=-r\sin{\theta}$
なので、
$\frac{\delta g}{\delta \theta}(r,\theta)=(2x+3y)r\cos{\theta}-3xr\sin{\theta}=2r^2\sin{\theta}\cos{\theta}+3r^2\cos^2 \theta -3r^2\sin^2 \theta$
(最後の等式では、$(x,y)=(r \sin{\theta}, r \cos{\theta})$を使った)
***(2)$f(r,\theta)=(r \sin{\theta}, r \cos{\theta})$とするとき、$f$のヤコビアンを求めよ。 [#ld353c12]
A.
ヤコビ行列は、
$\begin{bmatrix} \sin{\theta} & r\cos{\theta} \\ \cos{\theta} & -r \sin{\theta} \end{bmatrix}$
なので、ヤコビアンは、
$\sin{\theta}(-r \sin{\theta})-r\cos{\theta}\cos{\theta}=-r$
***(3) [#dbc3c8a5]
$\mathcal{C}^2$級関数 $h:\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^1$に対して、
$z=h(x,y), (x,y)=(r \cos{\theta}, r \sin{\theta})$
とおくとき、$\frac{\delta^2 z}{(\delta r)^2}(r,\theta)$
を、$z_{xx}, z_{xy}, z_{yy}$を用いて表せ。
A. $\frac{\delta z}{\delta r}(r,\theta)=z_x(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \cos{\theta}+z_y(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \sin{\theta}$
$\frac{\delta^2 z}{(\delta r)^2}(r,\theta)=\frac{\delta}{\delta r}\left( z_x(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \cos{\theta}+z_y(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \sin{\theta}\right) =z_{xx}(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \cos^2{\theta}+2z_{xy}(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \cos{\theta}\sin{\theta}+z_{yy}(r\cos{\theta},r\sin{\theta}) \sin^2{\theta}$
**第4回 [#qd236cb4]
***(1)$f(x,y)=x^y$ の2階までの偏導関数をすべて求めよ。 [#h5a8d7ce]
A.
-$f_x=x^{y-1}y$
-$f_y=x^y \log{x}$
-$f_{xx}(x,y)=x^{y-2}y(y-1)$
-$f_{xy}(x,y)=f_{yx}(x,y)=x^{y-1} (y \log{x}+1)$
-$f_{yy}(x,y)=x^y (\log{x})^2$
***(2) [#c8923bcd]
2変数関数 $f(x,y)$ が、$f_{xx}+f_{yy}\equiv 0$ (恒等的に0) のとき、$f$を調和関数と呼ぶ。$f(x,y)=\log(x^2+y^2)$ が調和関数であることを示せ。
A. $\frac{\delta f}{\delta x}=\frac{2x}{x^2+y^2}$
$\frac{\delta}{\delta x} \frac{2x}{x^2+y^2}=\frac{2(x^2+y^2)-2x(2x)}{(x^2+y^2)^2}=\frac{2y^2-2x^2}{(x^2+y^2)^2}$
同様に、
$\frac{\delta^2 f}{(\delta y)^2}=\frac{2x^2-2y^2}{(x^2+y^2)^2}$
よって、$f_{xx}+f_{yy}\equiv 0$
***(3) [#v9494c80]
$f=(r,\theta):\mathbb{R}^2 \to \mathbb{R}^2$ を、
$ r(x,y)= \sqrt{x^2+y^2}$, $\theta(x,y)=\tan^{-1}{\frac{y}{x}}$~
で定めるとき、$f$ のヤコビ行列と、ヤコビアンを求めよ。
A. ヤコビ行列
$\begin{bmatrix} \frac{x}{sqrt(x^2+y^2)} & \frac{y}{sqrt(x^2+y^2)} \\ \frac{-y}{x^2+y^2} & \frac{x}{y^2+x^2} \end{bmatrix}$
ヤコビアン: $\frac{1}{\sqrt{x^2+y^2}}$
***(4) *難* 問題(3)を極座標に変換する式と考えたとき、非常に小さな面積に対する拡大率として (3)の答えを直感的に説明せよ。 [#pc17f2f9]
**第3回 [#q9b727e2]
***(1) [#ze001aca]
i) 下の2変数関数の偏導関数$(f_x, f_y), (g_x, g_y)$を求めよ。~
-$f(x,y)=\log(x^2-2xy+3y^2) $
-$g(x,y)=e^{x-2y} \cos(x^2+4xy)$~
ii) 上の関数の、原点$(0,0)$での全微分可能性をそれぞれ調べよ。
A. i) まず必要な公式は:
-$ (e^x)' = e^x$,
-$(\log{x})'=\frac{1}{x}$,
-$(\cos{x})'=-\sin{x},\ (\sin{x})'=\cos{x}$
これらを使うと、
-$f_x(x,y)=\frac{2x-2y}{x^2-2xy+3y^2}$
-$f_y(x,y)=\frac{-2x+6y}{x^2-2xy+3y^2}$
-$g_x(x,y)=e^{x-2y} \cos(x^2+4xy)-2e^{x-2y} x\sin(x^2+4xy)$
-$g_y(x,y)=-2 e^{x-2y} \cos(x^2+4xy)$
ii)
-$ \lim_{(x,y)\to (0,0)} f(x,y)$ が存在しないので、全微分不可能
-$ g_x, g_y $ が $(0,0)$ で連続なので、全微分可能
(2) 2変数関数 $f$ と、長さ1のベクトル$(\xi, \eta)$, $|(\xi,\eta)|=1$
に対して、点$(a,b)$での$f$の$(\xi,\eta)$-方向の微分を、~
$ \lim_{t\to 0} \frac{f(a+t\xi,b+t\eta)-f(a,b)}{t}$~
で定める。
-i)
$f(x,y)=\left\{ \begin{array}{cc} \frac{xy^2}{x^2+y^2} & (x,y)\neq (0,0) \\ 0 & (x,y)= (0,0) \end{array} \right. $~
の原点$(0,0)$での$(\xi,\eta)$-方向の微分を求めよ。
-ii) $f$が全微分可能なら、点$(a,b)$での$(\xi,\eta)$-方向の微分は~
$ f_x(a,b)\xi + f_y(a,b)\eta $~
となることを示せ。
A.
i) $ \lim_{t\to 0}\frac{f(0+t\xi,0+t\eta)-f(0,0)}{t}= \lim_{t\to 0} \frac{1}{t} \cdot \frac{(t\xi) (t\eta)^2}{(t\xi)^2+(t\eta)^2}=\lim_{t\to 0} \cdot \frac{\xi \eta^2}{\xi^2+\eta^2}= \xi \eta^2$, (最後に $\xi^2+\eta^2=1$ をつかった)
ii) $f$が$(a,b)$で全微分可能$\Leftrightarrow \lim_{(h,k)\to (a,b)}\frac{f(a+h,b+k)-f(a,b)-(f_x(a,b)h+f_y(a,b)k)}{\sqrt{h^2+k^2}}=0$
で、$h=t\xi, \ k=t\eta$とおくと、
$\lim_{t\to 0}\frac{f(a+t\xi,b+t\eta)-f(a,b)-(f_x(a,b)t\xi+f_y(a,b)t\eta)}{t \sqrt{\xi^2+\eta^2}}=0 \Leftrightarrow \lim_{t\to 0}\frac{f(a+t\xi,b+t\eta)-f(a,b)}{t}=f_x(a,b)\xi+f_y(a,b)\eta$
**第2回 [#tcd813ac]
***(1) 下の2変数関数の $(x,y)\to (0,0)$での極限を調べよ。 [#m75c1c46]
-$f(x,y)=\frac{|xy|}{xy} $
-$g(x,y)=x\cdot \sin(\frac{1}{y})$
-(授業の最後に出したもの) $h(x,y)=\frac{xy}{\sqrt{x^2+y^2}$
A.
-$\lim_{(x,y)\to(0,0)} f(x,y)$は存在しない。
-$\lim_{(x,y)\to(0,0)} g(x,y)=0$
-$\lim_{(x,y)\to(0,0)} h(x,y)=0$
-$f$については、$x=y$という直線上を原点に近づく場合、
$\lim_{x=y \to 0} f(x,y) = \lim_{x=y\to 0} \frac{x^2}{x^2}=1$
一方、$x=-y$という直線上を原点に近づく場合、
$\lim_{x=-y \to 0} f(x,y) = \lim_{x=-y\to 0} \frac{x^2}{-x^2}=-1$
と、近づき方によって値が変わるので、極限は存在しない。
-$g$については、挟み撃ち。
$\lim_{(x,y)\to(0,0)} |g(x,y)| \le \lim_{(x,y)\to(0,0)} |x| =0$ (ここで
$|\sin\frac{1}{y}|\le 1$ をつかった)
-$h$については、挟み撃ちだが、まず極座標表示すると簡単。
$\theta: \mathbb{R}_{> 0} \to \mathbb{R}$に対して、
$x= r \cos\theta(r), y=r \sin\theta(r), r>0$と置く。
$\lim_{(x,y)\to(0,0)} h(x,y)= \lim_{r \to +0} h(r\cos\theta(r),r\sin\theta(r))=\lim_{r \to +0} \frac{r\cos\theta(r) \cdot r\sin\theta(r)}{\sqrt{r^2}}=\lim_{r \to +0} r\cos\theta(r)\sin\theta(r)=0$ (ここで
$|r \cos\theta(r)\sin\theta(r)| \le |r|$ をつかった)
***(2) 1変数の連続関数 $ \phi(x)$ に対し、2変数関数を $f(x,y)=\phi(x)$ と定義するとき、$f$が2変数関数として連続であることを示せ。 [#ma47b380]
定義域の任意の点$(a,b)$について、
$\lim_{(x,y)\to(a,b)} f(x,y)=\lim_{x\to a}\phi(x)=\phi(a)=f(a,b)$
($\lim_{x\to a}\phi(x)=\phi(a)$は $\phi$の連続性の定義)
***(3) 2変数連続関数 $f(x,y)=x+y$ 有界閉領域$D= \{ (x,y) \in \mathbb{R}^2 \| x^2+y^2=1 \}$ での最大値・最小値を求めよ。 [#b4e5de2b]
A.
まず最大値の原理より、この関数には最大値・最小値が存在することは保証されている。
$x=\cos\theta, y=\sin\theta$と置いてやると、一変数$\theta$に関する関数
$g(\theta)=\cos\theta+\sin\theta$の最大最小を求める問題。
最大最小の存在が保証されているので、極値を調べてやればよい。
$g'(\theta)=-\sin\theta + \cos\theta$より、極値は
$g(\pi/4)=\sqrt{2}, g(3\pi/4)=-\sqrt{2}$で、それぞれ最大値・最小値である。
***(4)*難* [#k13d0998]
Q. 1変数連続関数 $f$ が、
$ f(x+y) = f(x)+f(y) $
を満たすとき、$f(x)$はどのような関数であるか。
この問題は面白いので、いつでも良いから解いたら提出してください。
**第1回 [#xf4d65c0]
***(1)集合$X:=\{x\in \mathbb{R} \| \forall \epsilon>0, \exists y\in \mathbb{R}, y\neq x, y-x<\epsilon \}$ と定義する。$X$はどんな集合か。 [#gaca26b0]
A. $X=R$.
証明) 明らかに$X \subset \mathbb{R}$なので、
$X \supset \mathbb{R}$を示す。そこで、$\x \in \mathbb{R}$とする。
任意の$\epsilon>0$に対して、$y=x+\frac{\epsilon}{2}$とおくと、
$y\neq x$かつ$y-x=\frac{\epsilon}{2}<\epsilon$が成り立つので、
$x$は$X$の元である。
***(2)$\mathbb{R}^3$の中で、法線方向ベクトル$h=(a,b,c)$で点$p=(x_0,y_0,z_0)$を通る平面の式を、行列とベクトルを用いて書け。 [#sed8d834]
A. $h \cdot (\vec{x}-p)=0$
ベクトル$\vec{x}=(x,y,z)$とすると、原点を通り
法線方向が$h$の平面上の点は、内積$(\vec{x}\cdot h)=0$で特徴付けられる。~
原点を$p$に移すように平行移動して、求める平面の式は$((\vec{x}-p)\cdot h)=0$
とかける。~
ここで、$h$を横ベクトルだと思うと、行列の積を使って
$h \cdot (\vec{x}-p)=0$ とかける。~
ちなみに成分で書くと、$a(x-x_0)+b(y-y_0)+c(z-z_0)=0$
***(3)$\mathbb{R}^3$の中で、開集合かつ閉集合である様な部分集合は$\mathbb{R}^3$自身と空集合$\phi$以外にどのようなものがあるか、直感的にで良いので考えてみよ。 [#k7570f42]
この問題は面白いので、いつでも良いから解いたら提出してください。