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Undergraduate Projects 卒業研究

一部の卒論は、タイトルをクリックすると内容を見ることができます。
前半は主に学んだ基礎のまとめ、後半が個人のテーマになっていますので、目次をみて後半部分を探して下さい。


 年度 著者 テーマ 概要
 2016(B4) 安達 雄祐 空間曲線の様々な表現 曲線論の教科書を開くと、大抵は空間曲線を Frenet–Serret frame を使って記述する方法を学ぶ。しかし、その前提条件をよく見てみると、いかなる点でも二階微分が消えないという、かなり強い条件が仮定がおかれており、多くの曲線はこの条件を満たさない。これを回避する Bishop frame および Beta frame という別の表現法について考察する。
  飯富 和明 組紐群の標準的でない表示 「あみだくじ」は対称群を用いて数学的に考察することができる。対称群の任意の元は単純互換の積で表すことができるが、横棒がまさに単純互換に対応する。横棒のかわりに、n 本のひもを"捻る"ことであみだくじを物理的に実現することを考える。あみだくじでは同じ横棒が2度続くとキャンセルしてよいが、紐の場合は巻きつくので別の状態とみなしたいとすると、組紐群というものが現れる。ここでは組紐群のいくつかの表示法を考えた。
  西郷 尭倫 ルービックキューブと群論 ルービックキューブは群論を使って解ける。ルービックキューブの状態全体には群構造が入り、その特殊な部分群の列を構成することで、解くことができる。ここではルービックキューブ群を求め、その位数を計算した。
 2013(M) 岩見 康人 拡張重心座標とその応用 三角形の内部の点の座標は、頂点の座標の重み付きの和で一意に表される。これを重心座標と言う。重心座標を使うとデータの補間が行える。例えば、3つの観測所での値をもとに、その内部の地点での気温を推定する、ということが可能になる。この研究では、重心座標を多角形の場合に拡張することを考えた。さらにその画像処理への応用を見て、写真に写ったピサの斜塔をまっすぐにしてみた。
  溝口 哲史 ゲームの終着点
- 子どもの遊びにムキになる -
 複数のプレーヤーが自分の得点が最大になる様に戦略をたてる、というのは多くのゲームの基本ルールであるが、「プレーヤー」を「国」や「企業」、「得点」を「利益」と読みかえれば、政治や経済も同じ原理が働いていると言えるだろう。ここでは、ある単純化された「ゲーム」において、どのプレーヤーも戦略を変更しない睨み合いの状態、「均衡」状態が存在することを見る。そのために、位相幾何学から様々な種類の不動点定理を用意する。
  村田 雅博 n次元正多面体の分類
- 四次元ポケットを垣間見る!?
 正三角形、正方形、正五角形... 正多角形は無数にあるが、正多面体は5種類しか存在しないことが、既に紀元前にプラトンによって知られていた。では、より高次元ではどうなるのであろうか。ここでは、高次元の多面体について調べ、特に全ての次元において、正多面体の種類を特定した。
  杉原 隆介 無限グラフの固有性質とその応用 点と線でできた図形「グラフ」は、その単純な見かけとはうらはらに、豊かな数学と応用を持っている。ここでは、有限グラフについてよく知られている「オイラーの一筆書き定理」と「ホールの結婚定理」が、無限グラフの場合にどの様に拡張されるかについて考察した。
 2012(B4) 近藤 祐樹レイトレーシングソフトウェアにおける3次元表現 
  小林 愛美エッシャーの描く平面分割とペンローズタイルの作成 
  水津 雄太折り紙の公理による正多角形の作図 
  藤田 智子平面・立体の六角形くるくるパズルの解析 
  妹尾 啓史 飛び出す絵本の仕組みに関する研究 
 2012(M) 都築 佑人 グラフの位相幾何と三角形分割 
 2011(B4) 岩見 康人 位相幾何と射影幾何による図形の考察 風景画や静物画など、平らな紙の上に書かれた絵がなぜ立体的に見えるのだろう。遠近法から始まった射影幾何学は、3次元の図形を2次元の平面に映すとどうなるかを調べる為の、数学的な枠組みを与えている。これを用いると逆に、エッシャーのモチーフにある様な、現実には存在し得ない様な図形を紙の上に描くことができる。この様な種類のだまし絵を描くメカニズムを調べた。
  田中 恭介 平面図形のタイリング エッシャーの版画には、同じ絵を重なりも隙間もなく繰り返して平面を埋め尽くしているタイプのものがある。こういう絵はどの様にすれば描けるのだろうか。ここでは、正四面体の展開図なら、どんなものでも平面を埋め尽くすということを証明している。これを使うと、誰でも簡単にエッシャー風の作品が作れる。
  土佐野 冬馬 トポロジーとピックの公式 方眼紙の交点を結んで描かれた図形の面積を求めるには、どうすればよいだろうか。細かく分割して数える?それとも積分をする?どれも難しいか面倒だろう。実は、図形の中にある点の数を数えるだけで面積が求まるのである。これはピックの公式と呼ばれる。ここでは、トポロジーの立場からピックの公式を拡張することを考える。
  松本 知子 結び目理論によるパズル解析 結ばれた紐がほどけるかどうか、を扱う数学である結び目理論は、たんぱく質の性質など実世界にも深くかかわっている。また、難しい学問の世界だけではなく、ゲームやパズルにも利用されている。ここでは、領域選択ゲームと呼ばれる (Android アプリもある)  ゲームについて調べ、その攻略法を考えた。
  溝口 哲史 メビウスの帯のトポロジーによる解析 裏表の区別の無い帯、メビウスの帯を真ん中できるとどうなるだろう。一つの大きな輪となったり、二つの絡み合った輪ができたり、最初にひねっておく回数によって様々なものが出てくる。ここでは、ひねりの回数や絡まり具合を、絡み数という概念を使って測ることで、メビウスの帯を切ってできる図形を調べた。特に、本や Wikipedia の記述の誤りを見つけることができた。
  三原 まどか さまざまな曲面のオイラー標数 球面、ドーナツ型(トーラスという)、クラインの壷...こういった種類の図形をトポロジーでは閉曲面という。一つ一つ違った顔を持つ曲面達を、展開図とオイラー標数という観点から調べた。特に、直感的には"穴"の数に対応しており、例えば製品や内臓に異常がないかを調べるのにも応用できるオイラー標数について詳しく考察した。
  村田 雅博 正多角形によって構成された多面体 平面図形である正多角形の種類が無限にあるのに対して、その立体版と言える正多面体は5つしか無い。そのひとつの理由は、立体のトポロジーによる制約があるためである。ここではより一般に、正多角形だけで構成された多面体について、どの様な制約があるのかを調べ、どれくらいの種類があるのか分類を試みた。
  杉原 隆介 グラフの位相的性質とその応用 ケーニヒスベルクの街にかかった全ての橋を一度ずつ通る観光コースはできるか、あるいは、ある図形が一筆書き可能か、という問題は、オイラーがグラフ理論を創始して解決した。では、"無限"の図形に対して同様のことを考える事はできないだろうか。そもそもその場合、一筆書きとは何か。ここではそれらの問にひとつの答えを与えた。
 2010(B4) 岩吉 智也 センサーネットワークの被覆問題におけるホモロジーの利用 携帯電話の電波が悪くていらいらした思いは誰にでもあるだろう。その原因は、基地局が日本中をカバーしていないからである。ある範囲を持った通信基地やセンサーが、すべての領域を覆っているかどうかを調べる、効率的な方法はないだろうか。このような被覆問題には、トポロジーの考え方が有効である。ここでは、センサーネットワークの被覆問題にホモロジー論が応用できることを見た。
  戸高 貴詞 不動点定理とその応用「カップに注がれたコーヒーをかき混ぜると必ず渦ができる」というのが不動点定理の直観的な意味である。この定理は数学や物理だけでなく、経済学など様々な分野に応用されている。ここでは特に、検索エンジン Google の仕組みを、マルコフ過程と不動点定理を用いて解説した。
  都築 佑人 ホモロジー論と,それを利用したハム・サンドイッチの定理 パン二枚にハムがはさまれたサンドイッチを、包丁ひときりで公平に半分に分けることができるか、という問題に答えを与えるのがハムサンドイッチの定理である。ホモロジー論を用いて、この定理の証明をあたえた。
  松本 朋洋 Borsuk-Ulamの定理とその周辺 どの瞬間にも、地球上のどこかには必ず、その真裏の地点と気温も湿度も同じ場所がある、と言われて信じられるだろうか。これは、球面からの同変写像という枠組みを使って、Borsuk-Ulamの定理という形で証明することができる。ここでは、この定理の証明や応用をあたえた。